医食同源
病気を治療するのも日常の食事をするのも、ともに生命を養い健康を保つために欠くことができないもので、源は同じだという考え。(大辞泉)
「医食同源(薬食同源)」の考え方こそが“食品ケミカルバイオロジー”と言えます。
食品が有す3つの機能性
① 第一次機能:栄養・エネルギー
② 第二次機能:嗜好
③ 第三次機能:保健(疾病の予防)
機能性食品は、第三次機能(疾病の予防)を追求したものであり、「生体の恒常性の維持機能を担う生理系統の調節によって病気の予防に寄与する食品」であり、「医食同源」の考えに基づき、生活習慣病などを予防するための食品です。
そして、何よりも大切で優先されるのが、食品の安全性です。
食品の安全性という土台の上に、食品の3つの機能性が成立し得ます。
しかし、現実の食品は程度バランスはまちまちながらリスク&ベネフィットの関係にあります。
例えば、水産物には水銀などの重金属が生物濃縮されている種類があることが知られています。しかし、その一方で、水産物はDHAやEPAに代表される有用成分を数多く豊富に含んでいます。そこで、安全性と機能性(機能性のなかに安全性が含まれることもありますが、ここでは区別しました)の評価系を確立し、水産物の有用性を理解するうえでこのリスク&ベネフィットの関係を正しく理解することが重要になります。